聖母の泪

 此の大阪に女性専用列車成る物が走りだして久しい、女の御尻等を触る痴漢が以前には如何に多かったかが連想されます。世界に恥晒しでも有る。慌てて間違って乗り込んでしまったら、犯罪者扱いで有る。 慌て者の育男が遅刻に成りそうで慌てて飛び乗ったらドアが急に閉まってしまて、電車が動き出した。何やら回りの様子が可笑しいので有った。座って居った女は事も有ろうに御乳を出して、乳飲み子に母乳を飲まして居った。男はやっと女性専用列車に間違って乗ってしまった事に気が付いた。
「間違いは誰にでも御座居ますわよ、次の駅で降りれば良い事、気に為さらぬ事ですわ」と言って呉れた「慌て者やなあ、何処に目が付いてんねんやろな」嫌味をやや子に謂うた。

 育男は婚期を逃しそうで慌てて居った、或るコンピューターに依る結婚相手の紹介をする結婚相談会社で条件に処女で有る事、子供が居無い事を絶対条件で検索して貰い、或る女性を紹介をされ、或る休日にとある料理屋で御見合いをして相手の女性を見て唖然としてしまった、電車の中で母乳を飲ませて居った彼の女で有った。華絵には子が居ったので有る。
「彼の会社の人も慌て者やね、うち等、似合いの夫婦と思ってしまったんやろか」
「何も言うな、啀合って別れとうわ無い」
「うちではあかんのんか、うちはあんたでもかまへんで我慢するえ、なあ近くの神社に御参りせいへん」「なあ、あんたもうちで我慢しときて、何か良い事が有るかもしれへんで」
 男は事も有ろうに神聖な佐太天神宮の社殿の前で真剣に手を合わせて拝んで居る華絵の御尻を撫でてしもうた。
「あんた、今何したん、此の阿呆垂れ」突然拳骨が飛んできた。怖い女で有った。
「なあ、うちあんたの家を見ときたいねん、近くなんやろ、それにおしっこもしたく成ったし」
「気にしな、部屋が暴れ捲くて、穢れたパンツが一杯溜まって居る位見無くても判って居るわよ、男とわ其う言う者や」
「速くして、おしっこチビリそうや」女は慌てて、前を押さえて地団駄踏んだ。
 育男は華絵がモジモジして居るのを見て居る内に、催してきてしもうて漏らしそうに成ってしまい、座敷に連れて行き、座布団の上に押し倒し強姦してしまった。女はショックの余り御粗相をしてしまい大変な事に。座布団に大きな地図を描いてしまった。
「うち等、もう夫婦に成ってしまったんか」放心状態の女。
「口では聖人ぶった事言って置き乍、何をし居った。此の阿呆垂れ」又突然拳骨が頭に飛んで来た。
 本に怖い女で有った。
 女はスカートとパンツを洗濯しバスタオルを腰に巻き付けて、乾く迄の間、座敷に新聞を大きく広げて記事を読んで居ると、虎猫が何処から遣って来て背中に乗った。「御前も厚かましい猫や事、初めての御客さんに」
 育男の母が遣って来てしもうて、背中の猫を振り落とそうと腰を前後に揺すって居ったら見付かってしもうて「此れ娘、何と言う可笑しな格好をして居る、尿垂れでもしてしもうたんか」
「其方が、華絵さんか、人の噂にやや子が居るそうやな、何と言う女子じゃ」
「姉の子の面倒を」「処女の其方に御乳が出るのんか、阿呆垂れ」叱られてしもうた。
「こら、何処へ行く」「一寸小便に」「あないな女子と夫婦に成るのか」
「もう手遅れじゃ、夫婦に成ってしもうた」「してしもうたんか」呆れ返る母。
 女は母に御尻を叩かれてしまい、開き直ってか夫婦に成った様な変な気に成って泊まって帰る積りらしい。
 次の休日に日傘を差してやや子を連れて遣って来てしまい。
「此の人があんたの新しいお父ちゃんやで、女性専用列車に間違って飛び乗る様な慌て者や、あんたは慌て者に成ったらあかんで、女の御尻を撫でたがる痴漢や」嫌味をやや子に謂うた。

 女が座敷でやや子の襁褓を替えて居ると、遊んで欲しいのか、虎猫が遣って来て側で寝転がって毛繕いを始めた。
「御前も暇そうやね」「御前は雄猫やな」女は猫の尻尾を掴んで引き寄せ、猫の睾丸を弄んでもされる儘の雄猫

「ああ、おしっこした、チビリそうや、太郎ちゃん、後で御乳飲ませてあげるよってな」
 或る日、葬式から帰って来てモジモジする女を見て、育男は又催してしまい漏らしそうに成って。喪服の女を犯してしもうた。座敷にやや子を寝かせた儘、真っ昼間から寝間で始めてしまったので有った。
「育男は居てるか」間の悪い時に又母が来てしもうた。
「あんたのお母ちゃんは何処え」母は唖然としてしまった。
「あんたをほったらかして、子作りの最中か、呆れたお母ちゃんじゃ」母も乳飲み子に愚痴を零した。
 育男の母は悪戯半分に胸をはだけて赤子に御乳を飲ませる真似をして居った。赤子のは迷惑な話で有る「又、尿垂れしてしもうたんか、呆れた女子じゃ、早よ着替えて来い」
「お母はんは到頭老耄されてしもうたんか、やや子に自分の御乳何かをを飲まそうとなさって」嫌味を謂うた。
「娘を亡くした母が替わりに御乳を与えたと言う話はわても聞いた事が有るがのう」
「あんたは、わてが老耄してしまったら尿糞の世話も嫌がらずにして呉れるのんか」母も言い返した。

「うち、あんたのお母はんが好きに成ってしもうた、あんたはもひとつやけど、結婚したる」
 女は勝手に夫婦を決め込んだ。帰る気等無く成ったので有る。変な女が安心しきって側で寝て居るので有った。夜中に猫が枕元に遣って来て啼くので有った。「御前も入れて欲しいのんか」と言って蒲団に隙間を開けた、猫は用心深く見渡し中に入ってしまった。
 育男が風呂に入って居ると勝手に入って来ては、背中を流すので有った。前を隠す気すらも無いので有った。男は目の遣り場に困って居った。虎猫が喉が渇いたのか入って来てしもうた「御前も入りたいのんか」嫌がる猫を無理やり洗面桶に突っ込むで無理やり洗ってしまって。タオルで猫の身体を拭くので有った。育男は其れを観て居る内に又催してしまい漏らしそうに成り女を後ろから野獣の様に犯してしまった「こら、こんな処で悪さをしては成らぬ。又、尿が出てしまうで無いか。猫が観て居るで無いか。又お母はんが来るでは無いか」

「何回、うちを辱しめるたら気が済むのじゃ、其方の悪い病気は何時に成ったら治るのじゃ」
「悪いお父ちゃんじゃ、あんたは大きく成っても痴漢をするで無いで」又やや子に厭味を謂うた。

「あんた、何処で汚い野良犬何か拾って来たんや、誰が面倒を見るねんや」買い物帰りに自転車に乗った育男が変な犬を連れて帰って来てしもうたのを見て呆れ返ってしまった。
「ズーと付いて来よったので飼うたる事にした」其の犬は以前の飼い主と間違えてか、何キロも追っかけて来たので有った。
 最初の内は育男が世話をして居ったが其の内、華絵の役に成ってしまった。三日坊主で有った。猫が居て、犬が居て、烏が鳴いて、狸が出て、蛙が鳴いて、蝉が鳴いて、母も文句を謂いに良く遣って来るし、子連れのはしたない女が居座ってしまい、知らぬ間に賑やかに成ってしまった。猫は犬が吼えても気に成ら無いのか、鎖の長さの間合を取って悠然と円弧を歩いて玄関口から庭に出るので有った。犬の挑発に乗らず。身体が小さいくても強かで有った。女も猫の如し。

 やや子も大分大きく成り、離乳食も口にする様に成った或る日、御腹の大きい妊婦が便所を貸して欲しと遣って来て。便所を貸したら、中々出て来無い。華絵は尿が我慢出来無く成って已むを得ず朝顔で用を足して居るのを突然遣って来た母に見つかってしもうた。
「こら、何処でおそそを拭いて居る」女の呻きが大便所の中から。
「此れ女、御手水の中で御産をするで無い」
 便所の中で産気就いて呻きだした、慌てて取り乱してしまう華絵。
「お母はん如何しよう、お医者を呼びましょか」
 育男は自分の子でも無いのにオロオロするばかりで有った。
「救急車を呼ぼか」「もう手遅れじゃ、破水してしまって居る、此処で産ましてしまえ」「此処で」唖然としてしまう華絵。
「育男、早よお湯を沸かし」
 何やら大騒ぎに成ってしまったので有る。見知らぬ妊婦は御産を寝間でしてしまい。幸い安産で有った御産は病気で無く、昔は自宅で産婆がやや子を取り上げた物で有った。其の女が乳飲み子を残して失恋の為か自殺をしてしまった。華絵は乳飲み子を又引き取る羽目に。二人の子の面倒は見れぬので母が遣ってきてしもうた。何やら急に大家族に成ってしまったので有る。又犬が吼え、猫が啼き、烏が鳴き、狸が出て、蛙が鳴き、蝉が鳴き、二年後結婚に後悔しだし時には華絵の御腹にも自分のやや子が、又やや子が産まれるので有った。女が居て、やや子が居て、御腹の大きい華絵は膀胱が圧迫されるのか良く御粗相をしてしまい、母を呆れかえさせて居ったので有った。我慢が出来無いので有った。叱るられて、御尻を叩かれても堪え無いらしい。育男に御尻を撫でられ、下手な接吻をされ、嚔をした拍子に最後のパンツを又濡らしてしまった。到頭替えが無く成った。「こら、スカートの中を覗くで無い、小便引っ掛けるぞ」と言ってわ猫を足で押し遣り。「良い物見せて上げる」と言ってわ、育夫の顔を跨ぐので有った。おそそが丸見えでないか。ふざけて「おしっこ引っ掛けて上げよか」と言うので有った。亭主も猫扱いで有った。
 育男は給料も全部取られ煙草銭も事欠く始末で有った。勝手に次の賞与も既に充てにしてしまって居るので有った「あんた、あんたのパソコンを使っても良いか」
「気にしな、猥褻な映像を一杯ダウンロードして居る事位見無くとも判って居るわ、男とは其う言う者じゃ、軽蔑等せぬ」男は渋々パスワードを教えたが最後、パソコンを乗っ取られてしもうた。インターネットで遣りたい放題で有った。

 結婚式にと貯めて居った預金も、海外旅行の為にと貯めて居った外貨貯金も、何時の間にか無く成ってしまって居った。華絵は事も有ろうに、三つ子を産んでしまた。昔なら畜生腹と言われる処で有った。男は五児の親に成っても、華絵の御尻を撫でる悪さは已ま無かった。母迄何を思ったか、出ない御乳を赤子に与えたがるので有った、相変わらずで有った。育男は子供には関心が無いのか休みの日には座敷で猫を御腹の上に載せてゴロゴロ昼寝をして居った。げくそ悪い女性専用列車が早く無く成ら無いか夢見て居ったので有った。
 華絵は淫らに胸をはだけて赤子に御乳を飲ませ乍。又何時もの愚痴が始まった。

「あんた、偶には子供の襁褓を替えたら如何え」
「あんた、偶には犬を散歩に連れて言ったら如何え」
「あんた、偶には自分の穢れたパンツ位自分で洗濯したら如何え」
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 正確無比のコンピューターも嘘を入力すると思い掛け無い結果を弾き出す。罪な話でも有る。




            2006−07−29−147−02−OSAKA



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